2008年09月23日

Joker

『ダークナイト』

「正義」と「悪」の反転、あるいは調和という重いテーマと
息をつかせぬ物語の展開、
それにエンタテイメント性を完璧なまでに並び立たせた類い稀なる傑作。
ここ数年間、ハリウッドはまさに死に体。
醜い断末魔の声を上げ続けていたわけだが、
いやいや、『ダークナイト』はその腐臭の向こう側から正に「暗黒の騎士」のごとく姿を現した「怪物」だ。
その「怪物」に僕は2時間30分もの間、
翻弄され、嬲られ、いたぶられ、圧倒され、
そして、闇がもっとも深いという夜明け前の街に置き去りにされてしまった。

はっきり言ってスッキリしないラストだ。
はっきりした答えが欲しい坊っちゃん、淑女の方々のご期待には沿わないかもしれない。
それでもそんな価値観を変え得る映画があるとすれば、
『ダークナイト』はうってつけだ。
なんたって映画史上に残る傑作はだいたいスッキリしないって相場は決まってるんだから。
キューブリックの『2001年宇宙の旅』しかり『時計じかけのオレンジ』しかり、コッポラの『地獄の黙示録』しかり(『ゴッドファーザー』は奇跡的にこの例には入らない)、黒沢清の『CURE』しかり、アンドリュー・ラウの『インファナル・アフェア』しかり、しかり、しかり…。
いや、映画史上は言い過ぎで、単に僕が好きな映画ってだけなんだけどね。
でも、そんな過去に見た大好きな映画たちと思わず並べたくなる。
おまけにこの『ダークナイト』はそれらの映画を凌駕するほどのエンタテイメント性に満ち満ちているんだから…。

惜しむらくは、これを書いている今日現在、すでに上映館が非常に少なくなっているってこと。
でも頑張って探して見に行く価値は十分にあります。
1800円なんて安い!って思える数少ない映画。
っていうか、1800円払った事すら忘れられるくらい
それくらいの大傑作です。
posted by キョー at 23:38 | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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