2010年06月25日

告白記念日

というわけで、今日はワールドカップの為に有給を取っていたので、
日本代表が決勝トーナメント進出を決めた後、
そのまま寝ずに映画を観に行きました。

その映画とは中島哲也監督の『告白』。
娘を殺された教師の復讐譚なわけですが、
これが本当に凄い映画でした。

序盤、中学生の「糞ガキ」っぷり、自分一人じゃ何もできないくせに、
集団になった途端に無敵状態、
冷笑的で、でも同調的で、
狭い教室内に暴発寸前のエネルギーが充満しまくる様をこれでもかと見せつける。
そこにただ一人の大人である松たか子の冷温的な、しかしあまりに衝撃的な「告白」がかぶさる訳だが、
この時点では、中学生の姿はただただ「クソ」であり、
「とんでもない奴ら」であり、
松たか子の「告白」により、徐々に驚愕と焦りの色を濃くする糞ガキどもに対して「ざまぁ」という気持ちが沸き上がるのを抑えられない。

しかしその後、そんな「糞ガキども」の側にも、それぞれのドラマ(たとえそれが幼いものだとしても)がある事が描かれ、
その後も、登場人物たちの「告白」によって、複数のドラマが描かれるわけだが、
そんなドラマや想いが、ことごとくすれ違い、或いは衝突し、
その度に頭を鈍器で叩かれたと思ったら、下から顎を蹴り上げられる、
右頬を殴られたと思ったら、今度は左頬を…といった具合に
感情が揺さぶり続けられる2時間でした。

安易な「泣ける映画」が量産され、
実際、その類いの作品が多くの観客を集めている日本の映画状況において、
『告白』という、相当にえげつない作品が、
東宝配給で、大企業がスポンサーとして名を連ねる中で、『下妻物語』『嫌われ松子の一生』という作品でメジャーフィールドで活躍する中島哲也監督によって作られ、公開され、かなりの観客を集めているという事実は、作品内容同様に衝撃的で、画期的な出来事ではないでしょうか。
今後の日本映画の流れを変えるんじゃないかと期待せずにはいられません。

ていうか、『ルーキーズ』とか『恋空』とか『余命一ヶ月の花嫁』とか『ごくせん』とか『20世紀少年』とか『矢島美容室』とか『踊る大走査線』とかいう映画を作った監督や関係者は、『告白』を観て土下座しなきゃいけないんじゃないか?
そんで潔く映画の世界から身を引かなきゃいけないと思う。
この作品を真面目に観たら恥ずかしくてもう映画なんか撮れないはずだよ。
自分が撮ってたのは何だったんだって思うはずだよ。

中島哲也が涙もろい世間と現在のヌルい邦画界に叩き付けた「映画監督としての証明」。
それが『告白』だ!









posted by キョー at 22:52 | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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