2012年01月08日

人生に影響を与えた45曲

BLOGのほう、だいぶご無沙汰してしまいました。
もう二度と更新しないんじゃないかと自分でも思っていたのですが、
今回更新する気になったのは『くりごはんが嫌い』という、
その道ではビッグなブログで『人生に影響を与えた45曲』という企画をやってまして。
この企画は元々スカパーの音楽番組でやってるヤツらしいのですが、
オレ、こういうの大好物なんだよね。
これはオレもヤリたい!
という事で、誰に望まれてるわけでもないけど考えました!
ちょう大変でした!
誰に望まれてるわけでもないのに!

ちなみにオレは周りの人たちよりは音楽に詳しいという自負があります!
ほんとうです!
たぶんオレの住んでるサイタマの片田舎で上位10人に入ります!
マジです!
それくらいサイタマの片田舎では音楽超人なオレですが、
最近はCDを買うと言ったらもっぱらブックオフの500円コーナー、
情報を得るのはもっぱら2ちゃんねるまとめサイトという体たらく。
40を前にしていよいよ音楽の最新動向に付いて行けなくなってきたただのオッサンなわけで(andymoriは知ってます!)
そんなオッサンが「どうだ!」とばかりにこんなランキングを発表してどうなるのか?という疑問点はありつつ、
がんばってかんがえたので暖かい目で見てやってね!
ちなみに選考基準は主に「好き」「この曲がきっかけで音楽の嗜好が広がった、深まった」
「今も影響が残ってる」の3点。
順不同でーす!


1:ギンギラギンにさりげなく/近藤真彦
2:風立ちぬ/松田聖子
3:落陽/吉田拓郎
4:君は天然色/大滝詠一
5:DOWN TOWN/SUGAR BABE
6:め組のひと/ラッツ&スター
7:天気読み/小沢健二
8:Sympathy for the Devil/The Rolling Stones
9:Whatever/OASIS
10:For Tomorrow/BLUR
11:Be My Baby/ロネッツ
12:I WANT YOU BACK/Jackson 5
13:LOVEマシーン/モーニング娘。
14:I GET AROUND/THE BEACH BOYS
15:GROOVE TUBE/フリッパーズギター
16:青春狂走曲/サニーデイ・サービス
17:冬のオルカ/キリンジ
18:リンダ・リンダ/THE BLUE HEARTS
19:I FOUGHT THE LAW/THE CLASH
20:リスペクト/RHYMESTER
21:SHINE A LITTLE LOVE/ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA
22:My Ever Changing Moods/The Style Council
23:サマーヌード/真心ブラザーズ
24:Vertigo/THE LIBERTINES
25:I AM THE RESURRECTION/The Stone Roses
26:今夜はブギーバック/小沢健二featuringスチャダラパー
27:No Thing on Me/Curtis Mayfield
28:Little Ghetto Boy/Donny Hathaway
29:20th Century Boy/T.REX
30:アリラン/ソウルフラワー・モノノケ・サミット
31:BABY BABY/GOING STEADY
32:Where Is The Love/Black Eyed Peas
33:My Way/Sid Vicious
34:SPARKLE/山下達郎
35:BORSTAL BREAKOUT/SHAM69
36:Like a Rolling Stone/Bob Dylan
37:イムジン河/ザ・フォーク・クルセダーズ
38:THE HARDER THEY COME/JIMMY CLIFF
39:Dixie Chicken/Little Feat
40:Three Lions/Lightning Seeds
41:Simple Song of Freedom/The Voices of East Harlem
42:ファースト・クエスチョン・アワードのテーマ/コーネリアス
43:Do You Remember Rock’n Roll Radio?/Ramones
44:Sabotage/Beastie Boys
45:We Are the World/U.S.A. for Africa

いかがですか!!
これがサイタマの片田舎のおんがくちょうじんが考えた45曲です!
おんがくちょうじんが考えた45曲の割にはベタな曲ばかり、
そのミュージシャンの代表曲と言われてるナンバーばかりという点に忸怩たる思いがなきにしもあらずですが、
歳を重ねて今の自分を作った曲たちっていうのを考えたら以外とこんなもんですよ。
トンガってる年齢でもねぇだろっていう。
余計なモノは削ぎ落としてゆく年頃なんです。

ほんと大変だったけど面白かったですよ。
他に同じ企画をやってる方々も言ってますが、
そのミュージシャンの一番好きな曲が選ばれるわけでもないってのはスゴいありましたね。
あとすごい好きなミュージシャンなのに1曲も入らなかったとか、
反対に大好きってほどでもないミュージシャンなのにランクインしたとか。
「好き」「それがきっかけで音楽の幅が広がった、深まった」「今でも影響が残ってる」という3点の選考基準のうち
「それがきっかけで…」ていうのが多分大きいんでしょうねー。

みんなもやってみると面白いと思うよー。




タグ:音楽
posted by キョー at 10:47 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月24日

グッデイ・グッバイ

HMV渋谷店が閉店しました。
僕のHMVデビューは、渋谷店がまだセンター街のいちばん奥まった所にあった頃。
当時の僕は小沢健二やコーネリアス、二人がやっていたフリッパーズ・ギターの影響を絶大に受け始めた頃で、音楽の趣味や購入するCDの数が爆発的に増えていて、
あの頃のHMV渋谷店はそんな僕の格好の学習の場でした。

CDのディスプレイからして他の店とはひと味もふた味も違っていて、
この店独自のディスプレイ展開は見て回るだけで楽しめたものです。
いわゆる売れているミュージシャンや大型新人的なミュージシャンばかりをプッシュするのではなく、バイヤーが自身の感性に従って、たとえ無名の存在であっても「こいつらはスゴイ!」と全面的にプッシュする。
気合いの入り過ぎた手書きPOPやディスプレイ展開が楽しすぎた店でした。
サニーデイ・サービスやキリンジを初めて購入したのもこの店。
そういえばCDのバイヤーという存在を知ったのもこの店が最初でした。

ここと同じくらい通ったWAVEクアトロ店、それにWAVEロフト店、周辺の小さなレコ屋、CDショップを巡る時間は、当時の僕にとってこの上ない幸せな時間でした(当時はあまりタワーレコードには行っていませんでした)。
渋谷と、渋谷の宇田川町周辺は間違いなく僕の音楽的感性を育てた場のひとつでした。

センター街の入り口に移転してからは、
なんだか普通のCDショップになってしまったな…と感じられてならず
徐々に足が遠のいてしまい、最近もしばらく行っていません。
それはHMV的な品揃えが「渋谷系」を経て遍在化し、HMV渋谷店が「特別な場」ではなくなってしまったという事もあるかもしれません。
「ここだから会える音楽」がなくなってしまったというのは
便利になった反面、出会えることの喜びを失ってしまった気がして
なんとも複雑な気分になったものです。

それでも僕にとってHMV渋谷店が、何かを象徴する存在であったことは間違いなく、
今回の閉店には寂しさを禁じ得ません。

HMV渋谷店。あなたには本当にたくさんの事を教えてもらった。
音楽の楽しみ、掘り下げることの興奮、広げてゆくことの愉悦…。
ありがとう。
あなたがいたから、今の僕がいる。
タグ:HMV
posted by キョー at 01:14 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月18日

悲しくてやりきれない

元フォーク・クルセダーズ、サディスティック・ミカ・バンドの加藤和彦が亡くなった。しかも自殺だそうだ。まったくなんて年だろう、今年は。
『イムジン河』が、「韓国と北朝鮮を隔てる河である」という本来の意味だけにとどまらず、ある意味「河」がそこかしこに偏在し、人々が隔絶され孤立させられている今だからこそ、加藤和彦には歌い続けてほしかった。歌が世の中を変える事は有り得ないが、この歌を聴くたびに、それでも孤立を乗り越えてゆきたいという願いにも似た何かが僕の中には宿るのだ(それこそ映画『パッチギ!』のように!)。



この時の加藤和彦は本当に嬉しそうな、幸せそうな顔をしていたのに…。
ご冥福をお祈りします。
posted by キョー at 17:54 | TrackBack(2) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月22日

世界の終わり

今日は衆院解散・総選挙の事でも書こうかと思ってたのですが、
それどころではなくなってしまった。
またもや訃報…。

アベフトシ、急性硬膜外血腫のため43歳で逝去

まったく、なんて年だろう。

ミッシェルガンエレファントというバンドは、
ある時期、日本で最もカッコいいロックバンドのひとつだった。
確実に。
カッコいいロックバンドってのは、現在の日本では数少ないのだが、
確実にその中のひとつだった。
そして、確実に世界中で最もカッコいいロックバンドのひとつだった。

90年代に青春を過ごしたロック好きで
彼らに心臓を打ち抜かれたヤツはとても多いだろう。

バンドブームはとうの昔に去り、
「渋谷系」の残り香がまだ微かに漂っている中で
彼らは登場した。
三つボタンの細身のスーツを粋に着こなし、
攻撃的なロックンロールを奏でる4人組。
それでもそんな彼らの楽曲の中ではかなりポップなデビューシングル、
『世界の終わり』で聞かれる印象的な「グギャギャギャギャー」という
ギターカッティング。
そのカッティングの主がアベフトシだった。

日本の音楽シーンにロックンロールの狂乱と熱を切り刻もうとするかのような、力強く歪んだ「グギャギャギャギャー」というカッティング。

彼のギターは明らかにミッシェルガンエレファントの武器だった。


『スモーキン・ビリー』/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

上の映像を見れば、当時の狂乱と熱を感じる事ができるはずだ。

もう絶対ない。有り得ないだろうと思っていた彼らの再結成。
アベフトシの突然の退場により、
微かな望みすら完全に失われてしまった。
それだけ彼は唯一無二の存在だった。
残念でならない。



posted by キョー at 21:37 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月10日

私たちの望むものは

書こうか書くまいか、ここんところずっと悩んでいたんだけど、
ちょっとあんまりにもあんまりなので書きます。

何年ぶりかで復活した桑田圭祐のTV番組『音楽寅さん』。
その中で桑田圭祐がビートルズの『アビーロード』収録のナンバーを
日本語でカバーしました。
ただ日本語でカバーした訳ではなく、
原曲の英語詞の響きになるべく忠実に、
そこに政治的な風刺をも盛り込んだモノでした。

『空耳アベーロード 1/3』


『空耳アベーロード 2/3』


『空耳アベーロード 3/3』


僕なんかはひたすら感心しまくったし、
確か桑田圭祐は元々若い頃から洋楽をこうやって空耳的に日本語詞に訳して遊んでて、
それが彼独特の詩世界を形づくったというのをどこかで聞いた憶えがあって、
そんな彼のルーツ的なものも垣間見えて興味深かったし、
久しぶりに彼の凄まじい才能を目の当たりにできて嬉しかった。
そして彼を通して改めてビートルズの、アビーロードの凄まじさにも気づかされました。

ところが、これに噛みついたのがリベラル派アルファブログの『カナダde日本語』
どうも曲中で民主党を揶揄したのが気に入らないらしい。
僕も一応自称リベラルなので、
ここと考えが一致することもまぁまぁあるし
ブックマークもさせていただいているのだが、
どうも自民党政権を終わらせる事を何よりも優先するあまり
民主党を批判されると頭に血がのぼって
エキセントリックな反応を示すことが多い。

今回も民主党だけでなく自民党や公明党も同じように揶揄されているのだが、
なぜか「政府側から圧力があったに違いない!」とか
「不買運動をしよう!」とか息巻いている。
さらに『カナダde日本語』からリンクされているブログ、
『植草秀一の「知られざる真実」』には
「替え歌を作るならこういう言葉を散りばめるべき」と
「二階金権」、「国策捜査」、「定額給付金、高速1000円、子育て支援、目くらまし」といった「歌詞例w」まで示している始末…。

もうここまでくると、
まったくついていけない。
「歌詞例」に至ってはバカにしてるのか?としか思えません。

とにかく民主党と小沢一郎を批判するのが許せなくて、
本来リベラルとか民主主義を標榜しているはずが
くるっと180度回転して
視野狭窄に陥り、
陰謀論に絡めとられ、
挙げ句自らが率先して「自由」を押しつぶそうとしている事に
なぜ気がつかないのかなぁ。




posted by キョー at 10:01 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月03日

DAY DREAM BELIEVER

忌野清志郎が死んでしまった。

不況だとかゴールデンウイークだとか
高速道路が1000円で大渋滞だとか
インフルエンザだとか国家権力を巡る争いだとか、
すべてくだらない。

そんなくだらない、クソの価値もない事は知らない。
僕は今日、清志郎の死を悼む。


「スローバラード」

僕がいちばん好きな彼のうた。
ぼくら夢を見たのさ
とってもよく似た夢を…

「デイ・ドリーム・ビリーバー」

涙が止まらない。
ずっと夢を見て 幸せだったな
ぼくはデイ・ドリーム・ビリーバーそんで彼女はクイーン
ずっと夢を見て 今も見てる
ぼくはデイ・ドリーム・ビリーバーそんで彼女はクイーン
ずっと夢を見させてくれてありがとう
ぼくはデイ・ドリーム・ビリーバーそんで彼女はクイーン

「い・け・な・い ルージュマジック」

棺桶の中でパチッと目を覚まして逃げ出す清志郎の姿に
泣きながらも思わず笑ってしまう。


思いっきり泣いて、思いっきり笑って…。
ロックだよね。
思いっきりロックだよ、これって。

清志郎はいなくなってしまったけど、
彼は僕たちにロックを遺してくれたんだ。

彼が息を引きとった次の日も
僕は彼が生み出したロックに
思いっきり魂を揺さぶられている。

清志郎、すげぇな。ロックって…。
おまえの愛したロックって
こんなにんも素敵なもんなんだな。
タグ:忌野清志郎
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2009年03月29日

監視下のヘヴィローテーション09.03

久しぶりの『監視下のヘヴィローテーション』ですが、
今回はコレ!
K'NAANの『TROUBADOUR』です。
先日タワーレコードでTHE ROOTSとダミアン“ジュニアゴング”マーリーを抱えながらふと辺りを見回すと何やら気になるジャケ発見。
さっそく試聴したんだけど、ちょっと聴いただけでは判断できない…。
一度その場を離れてウロウロするも
やっぱり気になる!
だってこのジャケですよ!?

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個人的にツボにハマりまくり。
音楽歴およそ30年という多少年季の入り始めた僕のアンテナがビンビン反応しまくってる!
コイツの目を見りゃ解る!
コイツは只モノじゃない!

と不況のせいで後ろ向きになりがちな僕の購買意欲に
無理矢理勢いをつけて購入。

結果的に僕のアンテナは非常に良い仕事をしてくれました。
素晴らしいアルバムで今のところ今年のNo.1です。
内容は、ヒップホップだと思ってたらそればかりではなくて
いわゆるワールドミュージックあり、
ポップソングあり、
ロックっぽいところもあり、
そこにレゲエ臭さも漂う
非常にバラエティに富んだサウンドになっています。
一言でいえば「土の匂いがする」かな。

このK'NAAN、ソマリアの出身らしく
なるほどアメリカのB-BOYたちとは明らかに一線を画す佇まいや
土の香りのするサウンドは
そういう出自からも来ているんでしょう。

そしてソマリアと言えば日本政府が「海賊退治」のために、
憲法違反の自衛隊派遣をしている所です。
FUCK!
日本からは遠く離れた国ではありますが
決して僕たちと無縁ではありません。
このアルバムを聴きながら、そういう現実に思いを馳せるのもいいかもしれません。

もの凄いポテンシャルを感じるニューカマー、K'NAAN。
ライヴ見てみたいし、
次のステップ(次回作)もまたもの凄い事になるんじゃないかと今から楽しみです。






タグ:K'Naan
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2009年02月19日

さよなら通り3番地

元はっぴいえんどの鈴木茂が大麻で逮捕された事により、
はっぴいえんどのアルバムが出荷・販売停止されたようです。

はっぴいえんどと言えば大瀧詠一、細野晴臣、松本隆も在籍し
日本語ロックの礎を築いたバンドであり、
その作品群と言えば、日本のロック・ポップシーンの金字塔と言ってもいいでしょう。
直接彼らの作品を知らない人も多いと思いますが
その後のソロ・ワークスやバンド活動を含めると(また彼らの周辺にいた山下達郎、大貫妙子、吉田美奈子、鈴木慶一まで考えれば余計に)
その影響は計り知れないくらい大きいものがあります。

はっぴいえんどは日本のポピュラーミュージックの偉大なルーツのひとつと言ってもいいくらいの存在なのです。

そのはっぴいえんどの作品が店頭から姿を消してしまう。
レコード会社のあまりに「迅速な」対応に「そんなものなのか?」という思いが消えない。
躊躇はなかったのだろうか。
自らのルーツを葬り去ることに。

何があっても彼らの作品群だけは守り通すんだという気概はないのだろうか。
「守り通すこと」それ自体には「生産性」も「効率性」も確かに皆無だ。
所詮、レコード会社も「企業」にすぎないのは解っている。
それでも、一片の「プライド」もないのだろうか。
彼らには。

喪失感ばかりが僕の気持ちを覆ってゆく。



posted by キョー at 20:40 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月30日

監視下のヘヴィローテーション08.4

キラキラ! / 曽我部恵一BAND
キラキラ.jpg
曽我部恵一BANDとしての1stアルバムが遂にリリース。
いやぁ、期待以上だね。
弾ける声、音。こんなに若々しい曽我部は初めてだ。
まさにYonger Than Yesterday!
でもそんじょそこらの若手バンドと違うのは
今までのキャリアが「加齢臭」という名のスパイスとなり
そこかしこに散りばめられていることだ。
確かに30代半ばとは思えないプリミティヴなロックンロールなのだが、
単なる「初期衝動」と言うにはあまりにも情感の溢れるアルバムになっている。

それにしてもだ。
snoozerの田中宗一郎の書いたライナーは酷い。
ネットカフェ難民、ワーキングプア、切り捨てられる若者たちを、「それは社会的な制約から自由ってことでしょ?」と軽く言い切り、そういう不確実性や答えのなさから、一瞬の「キラキラ」を祝福することがロックンロールだと宣っている。
まったくロックの洗礼を受けたばかりの中学生並みのピュアな感性っぷりにある意味羨ましくもあるが、なんでもかんでもピュアなら良いってもんじゃない。
確かにブルースやパンクやヒップホップ、レゲエを生み出したのは貧困や差別だったかもしれない。だからってその状況を肯定してどうするよ?
僕は70年代後半のロンドンパンクにそれなりに影響を受けているが、
だからってあの頃のイギリスに住みたいなどとは思わないし、肯定しようとも思わない。それがジャマイカであれ、アメリカであれ、同じことだ。
それに当時の若者が状況を肯定していたら、これらのレベルミュージックは生まれなかっただろう。

所詮はメジャー音楽誌の編集者。現場感覚をなくしたブルジョアの発想だ。クラブでDJもしてるって言ったって(そういや、一度この人のイベント行ったことある気がするな…)、アナタの言う「社会的な制約から自由」な最底辺の若者は深夜のクラブに遊びに行く余裕すらないのだ。
まったく、たかがライナーノーツごときに、これほど怒りを感じたのは初めてだわ。

GOLDEN LOVE / □□□(クチロロ)
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僕は彼らの『ファンファーレ』というアルバムが大好きで、それこそここ何年かにリリースされた邦楽アルバムの中でも最高峰に位置するアルバムのひとつと思っていて、だからこそこの『GOLDEN LOVE』も本当なら速攻でゲットしなきゃならないんだけど、「歌ものが大きく減り、ヒップホップが前面に出たアルバム」という情報に尻込みしてしまい、結局購入するのに1近くもかかってしまった。
だが、そこはさすがに日本が誇るポップ・マエストロの□□□と言うべきか、当然ゴリゴリのヒップホップアルバムになる訳もなく、ヒップホップの強度のあるビートの隙間から、彼らの持つポップセンスが溢れる良作となっている。
元々彼らは、シュガー・ベイブなどの流れをくむ和モノシティポップからヒップホップ、ブレイクビーツ、アブストラクト、歌謡曲など様々なジャンルをクロスオーバーする音楽を特徴としていて、まぁミクスチャーっていやぁミクスチャーなんだけども、
なんていうか「これもこれも混ぜちゃってるぜ!これで音楽シーンをイノベイトしてやるぜ!」的な変な気負いというか、既存の音楽ジャンルを破壊するような「強度」がとても希薄で、そんな事よりもフットワークの軽さというか、ただあれもこれも「好きなんだよね」という感じが心地いいのだ。でもきっとその「好き」の深度はハンパじゃなくて、彼らのリリックひとつとっても、そんじょそこらの「生粋」ヒップホップグループを遥か彼方に置き去りにするクオリティの高さだ。
「強度」ではなく「深度」。
(「深度」が「強度」に反転するという言い方も可能かも)
彼らを、小さな箱の中に何千曲もの音楽を詰め込みながら街を歩くことができ、今聴きたい曲をあっという間に探しだすことができ、シングルとかアルバムとか関係なく欲しい曲だけを簡単に買うことができる、そんな「iPod(iTunes)時代」の寵児と言うのは簡単だが、
この先、一見フットワークの軽さとは対照的と思われる彼らの「深度」が、他の同世代のミュージシャンたちとの間に決定的な差をもたらすと思う。
今の時点で十分スゴすぎるのだが、この先の活躍がますます楽しみなグループだ。
posted by キョー at 20:34 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月27日

監視下のヘヴィローテーション08.2.vol 2

SLEEP THROUGH THE STATIC / JACK JOHNSON
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実はジャックジョンソンのアルバムを買うのは初めてな訳であります。
何年も前に雨のジャケットのアルバムが出た時に試聴したことがある訳ですが、
その時は、まあまあ、でも買う程でもないか
とスルー。
その後もアルバムが出るたびにスルーしていたら、
あれよあれよと言う間にジャックは超大物に。
このアルバムのリリース直後も渋谷界隈では大規模なPOP展開が見られ
完全に世間に置いていかれた僕なのであります。
これはいつまでもスルーしてばかりもいられまい、
一度ジャックと正面切って対峙しなくてはいけまいと
今回ようやく重い腰をあげて購入した訳であります。

結論。

めちゃくちゃいいじゃねーか!!

あんま「サーフ」がどうしたこうした云々と言った
「夏」とか「海」とかいう印象は個人的には受けなかったのですが、
シンプルでありながらも、
一音、一音丁寧に作り上げられており、
「ウェルメイド」という言葉がぴったりです。

何より個人的に超ストライクなのが
静かで、胸を締め付けられるようなメロディ。
ニール・ヤングの「After the Gold Rush」あたりを思い出しました。
ただ、ニール・ヤングの「After〜」が冬に向かっていくような佇まいであるとしたら、
ジャックのこのアルバムはもっと穏やかだ。

さて、今夜は部屋の灯りを落として
酒でも飲みながら
このアルバムの優しさに包まれるとしよう。
外は北風が吹いている。
でもこのアルバムと酒のおかげで
僕の心は温かだ。
春はもう、すぐそこだ。

BACK TO BLACK / Amy Winehouse

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別にグラミー賞を5部門だっけ?受賞したから買った訳じゃないんだからね!
ま、確かにグラミー賞を受賞したおかげで
最近彼女の名前をまたよく見かけるようになって
そんで「いっちょ聴いてみるか」というのはありました。
決してグラミー賞云々で……という程、
僕はミーハーではないつもりですが、
まぁ間接的に影響を受けていると取られても
まぁ仕方ない。

でも、ミーハーであるおかげで(いや、ミーハーではないんですが)
素晴らしい音楽に、よりたくさん出会えるという可能性もあると思う。
もし、僕がアンチ・グラミーで
なおかつ今まで完全にノーマークだったエイミー・ワインハウスが
突然グラミー賞を受賞したからと言って
「なーにがグラミーだ!あんなもん、U2やらセリーヌ・ディオンやらホイットニー・ヒューストンやらが受賞してるクソみてぇなもんだろ。クラプトンがChange the Worldで受賞とか有り得ねぇから!クソだ、クソ!腐れ権威主義が!エイミー・ワインハウスだぁ?ぜってー聴かねえからな!」
というような、一見こだわりに溢れているかのような態度を取っていたならば、
僕は、この素晴らしい作品に出会えなかっただろう!

ミーハー万歳!

さて、この作品はR&B史におけるひとつのエポックだろう。

彼女の野太い声によってR&Bはソウルを取り戻した!

メロディやコーラス、ブラス等はオールドスクールな
ソウル、R&B、モータウンあたりのマナーに則っているが、
それでいて単なる懐古趣味に陥らず
風通しの良さを保っているのはリズムアレンジの賜物だろう。
それは1曲目「REHAB」の冒頭のリズムでいきなり表れる。
ドラムとベースだけではない。
ワインハウス本人のタメの効いたリズムの取り方のカッコよさと言ったら!
「ダン、ダ、ダン」のくだりから「NO,NO,NO」の部分だけで「参りました」と言うほかない。

現代的な「R&B的記号」をひたすら追い続けているだけの
多くのR&B歌手では
この先いくら待っても生み出せなかったであろう名盤だ。
posted by キョー at 19:44 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月10日

監視下のヘヴィローテーション08.2

●Digikal Rockers / Rub-A-Dub Market
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ジャパニーズ・ヤンキー・レゲエの波に飲まれ、肩身の狭い思いをしている文系(?)レゲエリスナーに射す一筋の光!いかにもトーキョー90'sの空気を浴びた感のある、雑食性の高いトラック、リリックに元渋谷系である僕も共感しまくりです!ww チャートを荒らしまくるようなキャッチーさには欠けるが(事実、bounceの表紙を飾ったにも関わらず全く話題にもならず…)、キケンな程の中毒性の高さを誇る。故に去年の春頃に買ったのに今更ヘヴィローテーション。ジャパニーズ・ダンスホール・レゲエのネクストレベル!



●Creation Rebel / DJ Spooky
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レゲエの名曲をRemix。フロアから立ち昇る反抗の狼煙。



●Old to the New-A tribute to Joe Gibbs Classics / Steely & Clevie
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レゲエレーベルJoe Gibbsの名曲をリメイク。歌の良さとレゲエへの愛が溢れている好企画盤。



●Police & Thieves / Junior Murvin
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言わずと知れたレゲエの大名盤!僕はThe CLASHが大好きで、CLASHがカヴァーしたやつとは中学生の頃に出会ってたんだけど、正直CLASHヴァージョンはあまり良くないのなw で、オリジネーターであるジュニア・マーヴィンにもなかなか手を出せないでいたんだけど、この度思い切って購入してみました。そしたらすげえいい!びっくり!「ポリスとコソ泥」だけじゃなくて全部いい!ビックリ!傑作!今さら大声でこんなこと言うの恥ずかしいけど…。

 
タグ:レゲエ
posted by キョー at 13:33 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月16日

監視下のヘヴィローテーション07〜songs〜

今年もっともよく聴いた曲。
シングルかどうか、とか
いつリリースとか関係なし。
順不同。

●Whatever / oasis
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発売当時から聴き続けて、今でもあのイントロが鳴るだけで胸がときめく。
 僕は音楽の魔法を信じる。ロック史上屈指の名曲。


●Where is the Love / Black Eyed Peas
 これもイントロが鳴っただけで「きたぁぁぁ」ってなる。


●Dream Lover / Infinity16
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こういうの嫌いw 
 なんでジャパニーズレゲエの連中ってメンタリティがヤンキーなのか
 不思議でしょうがない。でも好きなんだなぁ、この曲w
 メロディってたまに詩を凌駕しちゃうんだよねぇ。
 それにしても、ここまであげた曲を見てみると、
ちょっと背伸びしてる中学生か?ってくらい面白みがないなw

●青春 / THE HIGH-LOWS
 初期衝動だけじゃやってられない。
 でも、初期衝動をなくしたら、その瞬間自分の中の何かが死ぬのだろう。


●恋人たちのロック、幻の季節、Windy / 曽我部恵一
 まとめて3曲。喪失と再生なんて言ったら陳腐になるけれど。


●しるし / Mr.Children
 もはや「国民的」バンドだねぇ。


●なんとなく僕たちは大人になるんだ / 銀杏BOYZ
 人間讃歌。


●I Don't Wanna Be With You / ZAZEN BOYS
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気持ちいい〜。細胞が踊る。


●La La La (La La means I Love You) / Alton Ellis
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Delfonicsのカヴァー。今年はラヴァーズロックをよく聴いた。


●Paradise Alley / UA
 宇宙に溶けてくような心地よさ。手塚の「火の鳥」をなぜか思い出す。
posted by キョー at 20:23 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

監視下のヘヴィローテーション07〜アルバム部門〜

今年リリースとか関係なく、どれだけ聴いたか?だけで選んだ10枚。
今年も邦楽回帰。
だが今年は個人的には不作だった。
順不同。

●Golden Green / UA
 goldengreen.jpg
やさしい雨。黄金の緑。


●さくらの唄 / Going Steady
 goldengreen.jpg
06年に続いてのランクイン。パンクの金字塔。


●ぶっ生き返す / マキシマム・ザ・ホルモン
 マキシマム.jpg
これが売れるなんて。すごい時代。


●Live / Donny Hathaway
 :
定盤中の定盤。絶頂へと導くアンサンブル。


●Flash / THE HIGH-LOWS
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もろブルーハーツ世代の僕が、突然ハイロウズに目覚めました。今はハイロウズが身に沁みる。ロックンロール!


●Love City / 曽我部恵一
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何度勇気づけられたことか。30代になってもお世話になってます。


●Stand Up / Blue King Brown
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今年上半期の最大の収穫。DUBアルバムもよかったけど、新作が待ち遠しい。


●Whatever People Say I'm not , That's What I am / Arctic Monkeys
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今頃このアルバムの素晴らしさがわかりましたw


●Penny Lane / 吉田拓郎
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やっぱ拓郎はいい。ろくでなしのブルース。


●Zingalamaduni / Arrested Development
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豊潤な音の大地。
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2007年07月22日

監視下のヘヴィローテーション07.7

Golden Green/UA
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この前の台風の時、家の前の緑の木々が大きく波打ち、そこに激しく雨が降り注いでいるのを見ながら、なぜだか無性にUAの声が聞きたくなった。
一瞬雨が弱くなったのを見計らい、駅前のCDショップへ。

同世代であり、20代前半の頃にUAがブレイクしているのを見ているにも関わらず、彼女の作品にまともに接したのは実は今回が初めてである。
彼女の代表作である「情熱」でさえもうろ覚えで、サビメロだけはなんとか思い出せるといった具合。別に嫌ってた訳でもないし、意識的に避けていたつもりもない。縁がなかったのだろうか。

少し前に「僕らの音楽」だかなんだかで、あと「ミュージックステーション」でたまたま彼女が歌っているのを見かけた。
「黄金の緑」を歌っていたのだが、極めてポップでスタンダードなナンバーなのだが、彼女の佇まいやバックの演奏を含めるとアバンギャルドとポピュラリティの狭間を綱渡りするような、ある種の「危うさ」が感じられ、だからと言ってその「危うさ」が「攻撃性」に転化している訳ではなくて、あくまで「コミュニケートする」事に主眼が置かれている為か、実に心地よく心にひっかかりつづけていた。

さて、結論を言ってしまうと、この『Golden Green』は今年を代表する傑作である。
まず何よりも曲のクオリティが圧倒的に高い。ほとんどの曲がシングル対応可能、さらにそれなりのセールスを期待できるような出来映えだ。
だからと言って没個性で行儀の良いポップソンングが並んでいるという訳では全くなく、前述したように気持ちのいい危うさが漂っているから全てが心に残る。UAの歌声もいい具合に力が抜けていて、静かに祈るような、どこか敬虔な趣きさえ漂う。

個人的には「Paradise Alley/Ginga Cafe」、「Love Scene」、「San Andreas Fault」、「Elm」、「Moor」が特にお気に入り。ぜひ多くの人に届いてほしいアルバムだ。
タグ:UA
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2007年06月10日

監視下のヘヴィローテーション

・STAND UP/Blue King Brown
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 オーストラリアからのニューカマー。ロック、レゲエ、ソウル、ファンク、アフロビートが渾然一体となり、どこまでも攻撃的で、且つポップでキャッチーな1stフルアルバム。1曲目からガツンとやられる。様々なジャンルがクロスオーヴァーしているサウンドだが、それぞれのマナーに囚われ汲々とすることもなく、突き抜けたような気持ち良さがある。それだけ彼らの中で血肉化できている証拠だろう。今年のベストアルバム候補の1枚。

・LOVE CITY/曽我部恵一
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 曽我部恵一のニューアルバムにして最高傑作。ソロになって以降、荒削りなロックンロール、朴訥としたアコースティックサウンド、ミニマムなハウスチューン、その時々、様々な場所へ音楽の旅をつづけてきた曽我部恵一が辿り着いた、シンプル且つエヴァーグリーンなポップネス。彼の音楽を聴くようになってもう10年以上になるが、これ程長年にわたりコンスタントに上質なポップミュージックを紡ぎ出し続けているミュージシャンを俺は他に知らない。

・ぶっ生き返す/マキシマム・ザ・ホルモン
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 サザンオールスターズに始まり、B'z、Mr.Children等へと受け継がれてきた「ロックにいかに違和感なく日本語を乗せるか」という試みが、遂に来るところまで来た。そして、パッと見の印象とは違い、いかにポップであるとは言っても、こういった類いの音楽(デス声!)が日本のシーンでこれだけ受け入れられている現状は、俺世代から言ったらちょっと信じられないことだ。

・CAN'T GIVE UP/Steph pockets
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 フィラデルフィア出身のラッパーにして、ボブマーリーの娘。その音楽性はヒップホップ、レゲエ、ソウル、スパニッシュ等を飲み込んで、あまりに豊潤だ。この作品は彼女の3rdアルバムだが、同じく1st、2ndもヘヴィローテーション中。

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2007年01月05日

Put Your Records On

【2006年もっとも聴いたアルバム10枚】
・君と僕の全てをロックンロールと呼べ/サンボマスター
  事件のような1枚。

・さくらの唄/GOING STEADY
  今更すみません。偉大すぎる。

・LONDON CALLING/THE CLASH
  永遠のマスターピース。心のベストテン第一位。

・WAVE/YUKI
  どこか狂気を感じさせるポップネス。

・ファンファーレ/口ロロ
  シュガーベイブの血。

・音タイム/ハナレグミ
  これも今更?日本のSSW史に確実に刻まれるだろう。てか、もう刻まれてる?

・日々のあわ/ハナレグミ
  同上。

・LOVE ALBUM/サニーデイサービス
  俺の中で再評価。

・SHOUT!/BO GUMBOS
  また今更。過去のソウルナンバーをライブでカバー。すごい。

・RASORLIGIT/RASORLIGHT
  やさぐれポップ。


以上、順不同。見てもらえればお分かりのように、去年リリースされたものとは限りません。去年買ったとかも無関係。あくまで純粋に「去年最もよく聴いたアルバム」を選んだ。
傾向としては本当に久しぶりの邦楽回帰。それだけサンボマスターとGOING STEADY(及び銀杏BOYZ)が繰り出す日本語が俺を撃ったということだと思う。
さて、今年はどんなアルバムがヘヴィローテーションとなるだろうか。
posted by キョー at 21:47 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月04日

なんとなく僕たちは大人になるんだ

世の中の大勢に迎合しないことだとか、
まわりの人間が全て馬鹿に見えてしまう事だとか、
爺さんになってもロックを聴き続けるんだという妙な確信だとか、
「何か面白い話ししてよ」と言う大して面白くもないヤツにクソッタレと呪詛を唱えたことだとか、
でも勿論そんなことは言えなくて、へらへらと意味のわからぬ笑いを浮かべたりとか、
3年間、何度も何度も繰り返しラブレターを書き続けたりだとか、
スキーを憎んだりとか、
任天堂じゃなくてSEGAを選んだりとか、
文化祭でクラスで作ったお揃いのTシャツをひとり着なかったりだとか、
女の子に電話するのに何日も悩んだりとか、
体育会系のヤツらをウザイと思ったりだとか、
遠回りして好きな子の家の前を通って帰ったりだとか、
ハリウッド映画を拒絶したりとか、
ちびまるこちゃんが始まるとどうしようもなく憂鬱になったりとか、
世の中に憎悪を感じながらもヤンキーにもなれなかったことだとか、
チャラチャラした大学生を見ると無性に苛ついたことだとか、
汲み取り便所の窓から遠い空を見上げることが好きだったりとか、
真夏の炎天下の下、物置にひとり閉じ篭って空想に耽ったりだとか。

GOING STEADYを聴いているとそんな暗黒の思春期、青春時代が甦る。

でもそれで胸が苦しくなるとかそういう事はなくて、
若い男の子と女の子がそれなりに(と言ったら失礼だよね)悩んで、それなりに(ごめんね)くっついて幸せだぁーというストーリーのテレビドラマだとか、失恋しても友だちがいろいろ気を回してくれて楽しいレジャー(なんて言わんか、いまどき)やなんかに連れ出してくれて、そこでなんかいい出会いがあったりして幸せだぁーというラブソングなんかの方が、俺にしたらいたたまれなくなってしまう。
(同じ「青春パンク」にカテゴライズされている175Rなんかありえんよ。何から何まで「健全」。反抗の仕方まで「健全」だ。)

こういうヤツらは、汲み取り式の便所の窓から見上げる空の美しさだとか、
真夏の物置の中のもわーっと立ちのぼる匂いの優しさなどどうせ知らないのだ。
いや知らない方が幸せなのだけど。

そんなダメ人間の俺だけど、30代を迎えてやたらと安定志向というヤツが出てきてしまった。
普通に恋したい。普通に海・山のレジャーを楽しみたい。なんか知らんけど結婚願望らしきものまで現れる始末。
いや、それを全て否定するのではないのだけど、
なんか昔の俺からしたら「なんなの?どうしちゃったの?」という感じである。
なんかGLAYとか熱唱してる夜とかあるし。
「ロックとはなにか?」と昔だったら繰り返し自分に問いかけていたものだが、今では「んなロックとは?とかそんなもんどーでもいいじゃん。そんなジャンル分けはいいよ、どーでも。いいもんはいいんだよ。楽しきゃいいんだよ。」なんてありきたりな誤魔化しをしたりしている。

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そんな俺がGOING STEADYを聴いた。
まずは1st。あまりにも名作すぎる。
世間では2ndのほうがスゴいなんて言われているが、
1stがもう既に名作すぎてなかなか2ndに手を出せずにいた。
そしてつい先日、勇気を出して遂に2ndを購入。
「アホンダラ行進曲」の叫びが耳に飛び込んできた瞬間、
俺の中の中学生が目を醒ました。

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いや、今では自分以外みんな馬鹿だなんて思わないし、
愛国心こそないが、世の中を憎悪しているなんて事もない。
ただ安定志向が出てきたことで、
それがかえって「揺らぎ」に繋がっていることは事実で、
30代になっても相変わらず恋はままならないし、
気がつきゃひとりで空想に耽るのも
「まだ見ぬ明日に何があるのか僕は知らない」のもやっぱりあの頃のままだし、
あの頃とはまた違った切迫感をもって俺に迫る。
その果てに「自分探しの旅」に出たがったりして。

今でもこうなのだ。
このバンドに10代の時に出会ったらとてつもない影響を受けていただろう。
それはたぶん間違いない。
でも「若くて心が歪んだ」連中だけのモノにしておく手はない。

若いヤツらは「おまえみたいなオヤジに何がわかる」と言うかもしれない。
わかるわけねーよ。
俺が若い頃とは世相も違うし、若いヤツらの心持ちにもきっと少なからぬ変化があるだろう。
でも仕方ないんだ。
だってこんなにドキドキしちゃうんだから。
俺は俺のやり方でGOING STEADYを聴く。
それでいいんだ。
タグ:GOING STEADY
posted by キョー at 20:16 | TrackBack(1) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月20日

Color Me Pop

RAZORLIGHT / RAZORLIGHT
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何ヶ月連続リリースだとか、何週間連続リリースだとか、果ては何日間連続リリースだとか、ジャケが何種類だとか、そういう軽薄な事を平気で出来てしまうJ-POPミュージシャンには絶対マネができないギリギリの音。
しかもメロディはやたらとポップで、それがかえってギリギリ感に拍車をかけ、聴いている側を甘ったるい不安感の中に放り込む。
でもそれって実は「ロックンロール」の一つの重要な側面で、「安全・安心」印の付いた音が蔓延している現在では、それも貴重なモノとなってしまった事は寂しい事実だ。
ジャケのやさぐれ感も素晴らしい。

Catch the Wave / Def Tech
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中学生向けだとしか思えないジャケだとか、高尚なのか反抗的なのかよく解らないリリックだとか、「仲間」「家族」「感謝」を前面に押し出した世界観には殆ど馴染めない。私は音楽(主にロックだが)というものは、コミュニケーション不全者が、それでもなんとか必死に世界と繋がろうとして喉の奥から絞り出した無様な声であり、或いはその孤独を慰めるボロボロの毛布であるという想いが強い。それは私のあまりに身勝手な想いでありDef Techには何の罪もないのだが、十代の頃、そうやって音楽に幾度も救われた私にとっては、Def Techが発している世界観にはどうしても違和感を感じてしまうのだ。
と、ここまでDef Techに対して散々なことを書いてはみたのだが、実はこのアルバム結構好きなのだ。
グダグダとあれこれ理屈を言ってみても、身体が勝手に反応してしまう。どうにも気持ちいいのだ。これはもうDef Techの勝ちである。実際、彼らのサウンドメイク能力は日本でも屈指のものではないだろうか。Def Techが放つサウンドには私の理屈をねじ伏せる力がある。
このアルバムはDef Techに対してあまりいい感情を持ってない人たちにこそ聴いてほしい。

Terry & Francisco / Terry & Francisco
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はっぴぃえんど〜シュガーベイブの流れをくむシティポップのニューカマー。やっている事はおそらくレベルが高い。メロディメイク、アレンジなど、今までに相当70〜80年代初頭にかけてのポップスを聴き込み、それを自分たちの中に蓄積して消化し、実践してきたのだろうと思われる。おそらく相当のマニアだ。
シュガーベイブ好きな私は期待して購入したのだが、私には「シティポップ」的な方法論の上で、彼らの持つ豊富な知識や高い技術を弄んでいるようにしか思えなかった(そういう意味では批評的で、いわゆる「渋谷系」的であるとも言える)。だからどこまでいっても表面的で、薄っぺらで、心に響かない。ただただ音が耳を通り過ぎていく。
歌詞なんかも「いかにも」な感じで萎えてしまう。
なんか「格好良く」「見栄え良く」やろうとし過ぎてないか。そんな印象を持った。
posted by キョー at 19:49 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月20日

カリスマ

「私をかたちづくった音楽 第二回〜中学生の頃〜」

私のアイドル歌謡路線は中学一年くらいまで続いた。
ちょうどレベッカなどが出てきて、その後のバンドブームへと連なる、メジャーシーンにおける最初の胎動が聞かれはじめた頃だが、私もチャートに登場するバンド形態の音楽には普通に接していた。
しかし、ロックがどうたらとか全然意識はなくて、それはアイドル歌謡を聴くのと全く同一線上のものだった。

しかし、そんな私を変える決定的な瞬間は訪れた。
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Rocks to Roll/HOUND DOG

その頃NHKでやっていた「JUST POP UP」という番組だったと思うが
それにハウンドドッグがライヴ形式で出演したことがある。
「フォルテシモ」をはじめとして確か5曲くらい演奏したのだが、
私はハウンドドッグの姿に完全にやられてしまった。
それまで私が接していた音楽とは全然違うカッコよさがそこにはあった。
マイクスタンドをクルクルと回す大友康平に私は完全に目を奪われた。
西山毅がギターをくるっと回すパフォーマンスに「なんだこれは!」と衝撃を受けた。
なにより汗を飛び散らせながら展開していくステージ、
それに応え、拳を突き上げるオーディエンスに
「これが…、ロックなのか…」と私は放心状態。
私が初めてロックバンドの持つ熱に接した瞬間である。

その日から私の周囲の音楽はアイドルから急速にロックへとシフトしていく事になる。

当時、ハウンドドッグのアルバムは何枚か買ったが
一番聴いたのが「Rocks to Roll」、ベストアルバムである。
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十七歳の地図/尾崎豊
回帰線/尾崎豊
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この時期ハウンドドッグとともに私がもっとも熱中したのが尾崎豊である。
出会ったのは中三の頃。
曲は「Scrambling Rock'n' Roll」。
「自由になりたくないかい あつくなりたくはないかい 君は思うように生きているかい」
なんて叩き付けるように歌うミュージシャンを私は他に知らなかった。
しかし、決定打はその次に聴いた「卒業」だった。
彼の咆哮は思春期真っただ中の私の心を射抜いた。

それからは狂ったように彼の曲を聴いた。
それまでに発売されていたアルバム3枚全て買いそろえ、
「未成年のまんまで」とか「失くした1/2」など近所の本屋で見つけた
彼にまつわる書物を読み漁り、
そうやって彼の世界観に触れれば触れる程、彼に傾倒していった。
今考えれば、カリスマ、精神的支柱のようなものだったように思う。

結局、彼のアルバムは「街路樹」まで買ったのだが、
もっともよく聴き、また思い入れがあるのがこの初期2枚。

彼が不可解な死を遂げたとき、私は浪人生。
もう尾崎など聴かなくなっていたが、
彼の死を伝えるテレビを見ながら、不思議なくらい涙がこぼれた。
嗚咽が止まらなかった。
10代最後の年である。

さて、私がハウンドドッグ、尾崎豊に傾倒しはじめた頃、
音楽シーンには新たなムーヴメントが本格的に押し寄せ始める。
「イカ天」「バンドやろうぜ」の誕生。
ボウイ、ブルーハーツ、TMネットワーク、プリプリなどロックバンドの活躍。
いわゆる「バンドブーム」の始まりである。
posted by キョー at 21:29 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月19日

小さな頃から

「私をかたちづくった音楽 第一回〜小学生の頃〜」

はい初めての連載物です。
私が今まで生きてきた中で出会った名盤の数々を紹介します。
本当はこの「音楽」のカテゴリは
ジャンジャンCDを買ってジャンジャン紹介しようという趣旨だったのですが、
最近なかなか素晴らしい作品に出会えなくて…。
超話題のarctic monkeysも個人的には不発でしたし。
感想書く気にもなれないモノばかりだ…と悩んでいたのですが、
じゃあいいや、昔買ったの書こうと思い立ち
突然ですが始めます、連載。

思いつきなのですぐ終わるかもしれませんが…。

で第一回は小学生の頃出会った名盤を紹介します。
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ギンギラギンにさりげなく/近藤真彦

それまで童謡の世界に浸っていた私を一気にポピュラー音楽に目覚めさせた決定的な一枚。
後にも先にもあれだけの衝撃を受けた音楽はない。
「クイズ!ドレミファドン」で初めて見たのだが、
途中の「I Got You Baby, I Need You Baby…」のところのカメラ割りまではっきりと憶えている。

さっそく親にねだってレコードを買ってもらったのだが
当時シングルだとかアルバムだとかの概念を全く知らなかった私は
デカイほうがいい!と無理矢理アルバムを買ってもらった。
(若い人に説明しておくとレコードの時代、アルバムはシングルよりもサイズ的にでかかったのだ。CDはおんなじだけどね)

目的は「ギンギラギンにさりげなく」ただ一曲だけだったので、
なんでこんなにいっぱい歌が入っているんだろう、いらないよな〜なんて感じで
他の曲は二回くらいしか聴いていない。
勝手なものである。

それでも「ギンギラギンにさりげなく」を手に入れる事ができたのは最高の喜びで、
歌詞カードを見ながら大声で歌って近所を練り歩いたものだ。

この曲から私の音楽をめぐる冒険は始まったのだ。
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Possibility/中森明菜
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さて、小学生の時、私がマッチと共に特に大好きだったアイドルが中森明菜である。
そして「シングル」として人生で初めて好きになったのがマッチの「ギンギラギン」なら
「アルバム」として最初に好きになったのが中森明菜の「Possibility」だ。

シングル「十戒」が収録されているので、それ目的で買ったのだが
この頃には「アルバム」の概念もわかってきて、
他の曲も「余計だ」などと思わず、ちゃんと聴いたらこれが凄くいいのだ。
「秋はパステルタッチ」「十月の嵐」「リフレイン」「地平線」「白い迷い」「ドラマティック・エアポート」
などなど、今思い返しても名曲の嵐である。
また、全体的に(ジャケも含めて)「大人」の雰囲気でまとめられており、
それまでのいわゆる「不良少女」のイメージからの脱皮をはかり、
以後の「歌手・中森明菜」の土台となったアルバムと思われる。

このアルバム以降、中森明菜は名実共に時代の中心に躍り出る。
posted by キョー at 10:50 | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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