2008年12月31日

監視下の活字中毒者08年間ベスト

今年も多くの本を読みました。
もはや読書は僕の人生に欠かせないものになっています。
僕にとって今年のキーワードは「貧困」。
ここ2年ほど僕の中で燻っていたものが、
雨宮処凛さんらの本に出会ったことで決定的になった気がします。
残念な事と言えば、
ウチの近所にあるいくつかの本屋の中でも最も大きな店舗のひとつが、
書籍の量を大きく減らしたこと。
文庫本もハードカバーもマンガもほとんどが表紙を表にして置くようになってしまいました。必然的に量が減ってつまらないのなんの。
それでもAmazonで買うよりも市内の他の本屋に出かけたり、
東京に出て、フロアを歩き回りながら
実際に本を手に取って買うことの方がやはり多かったように思います。

さて、以下に今年読んだ本の中で最も印象に残った10冊をあげました。
順位はつけてません。10冊選ぶだけでも大変なのに、その中で順位までつけるのはちょっと無理です。
ただ、上3冊はそんな中でも最も心に残り、また考えさせられた3冊であることは間違いありません。

また来年も素晴らしい本に一冊でも多く出会えるように。
それではみなさん、よいお年を〜。

●生きさせろ! / 雨宮 処凛
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この本に出会えてよかった。「貧困」は自己責任とばかり言えないこと。「甘えるな」「努力しろ」などの精神論の無意味さ。冒頭の「私たちは反撃を開始する」という宣言に痺れまくった。


●ルポ貧困大国アメリカ / 堤 未果
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マイケル・ムーアの映画「シッコ」と並んでアメリカのあまりの現実に衝撃を受けた。だが、ふと立ち止まってみれば日本と重なる部分もまた多い。戦争が貧困ビジネスになっているというくだりは僕の目をこじ開けさせてくれた。「反戦」とか「非戦」ではない、「生きる」ために戦場へ向う若者たちの姿が痛い。


●死刑 / 森 達也
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あまりに重い一冊。「悪いヤツは殺せ」。それでいいのか?考えつづけるために、1人でも多くの人に読んでほしい。


●ゴールデンスランバー / 伊坂 幸太郎
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身に覚えのない罪を着せられた男の逃走劇。ラストにほっこり。


●素人の乱 / 二木 信・松本 哉
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めちゃくちゃ。いかに楽しくマヌケに騒ぎを起こすか、そして生きていくのか。その指南書。



●おやすみプンプン / 浅野 いにお
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かわいいけど怖い。ファンタジーの側からのぞいた現実世界。


●ヒストリエ / 岩明 均
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早く続きが読みたいんですけど…。


●壬生義士伝 / 浅田 次郎
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全ては故郷に残した家族のために。


●クライマーズハイ / 横山 秀夫
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日航機墜落事故の裏で巻き起こるもう一つの戦い。


●フランス ジュネスの反乱 / 山本 三春
フランスジュネスの反乱.jpg
日本とのあまりの違いに驚愕。
posted by キョー at 18:37 | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月08日

監視下の活字中毒者08.10

アキハバラ.jpg『アキハバラ発〈00年代〉への問い』大澤 真幸 編

さよなら渓谷.jpg『さよなら渓谷』吉田 修一

ジュネス.jpg『 フランスジュネスの反乱―主張し行動する若者たち』山本 三春

プンプン.jpg『おやすみプンプン』浅野 いにお

ベルカ.jpg『ベルカ、吠えないのか? 』古川 日出男

我.jpg『 我、拗ね者として生涯を閉ず』 本田 靖春

決壊.jpg『 決壊 』 平野 啓一郎

山頭火.jpg『 山頭火のぐうたら日記』 村上 護 編

生きづらさ.jpg 『 「生きづらさ」について』 萱野稔人 雨宮処凛

1995.jpg『1995年 未了の問題圏』 中西 新太郎 編

読書の秋とはよく言ったものだ。
僕は活字を目で追いながらでないと寝られないという性質で、
毎日必ず本を読みながら寝るのだが、
やっぱり秋の夜長の読書は格別である。

ベッドの横にある小さなライトを灯ける。
窓から時折吹き込む風は、夏の太陽に灼かれた大地を
日々ごとに冷やし、
すぐそこまで来ている冬を誘っている。
雲間から顔を覗かせる月明かりは柔らかで、
僕の部屋に蒼い影を落とす。
リリリリ…という声が遠く、近く聞こえている。
活字が闇に溶け出し、
少しずつ眠りの森の奥へ奥へと落ちて行く至福の時。

貧困だとか格差だとか、
くだらない権力争いだとか
自殺、他殺、鬱、断絶。
不安に満ち満ちたこの国で
僕はどうやって生きようか。

山頭火のように風に生きようか。
それとも本田靖春のように
世の中に睨みをきかせながら生涯を閉じようか。

そんな愚にもつかない妄想を巡らせるのも、
また良し。

posted by キョー at 20:49 | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月14日

かくも長き不在

ここ1年というもの、
ふと頭に浮かんでは離れなくなる人がいる。

いや「恋」ではない。

その人は、

作家・辺見庸。

去年のことだったか、
彼は講演中に脳出血で倒れた。

私が初めて彼の本を手にとったのが2001年、
たった4年前だったから
別に辺見マニアという訳ではない。

だが当時、
アメリカ=正義
イスラム=悪
という単純明快に過ぎる図式にずっぽり嵌まっていた私を
辺見庸の言葉は撃った。

元来、平和主義者を自認していた筈が
すっかり熱に浮かれ、
「正義の為の戦争やむなし」
「日本も貢献を」
と阿呆の如く唱えていた私。

辺見の著書を読んで
そんな「平和主義者」とやらの仮面をかぶった「私」を思い知らされ愕然とした。

辺見に出会わなかったら、気づくのはもっと後になっていただろう。

以来、私は日本人が熱をもって、ある方向に突き進む時、
ちょっと待てと、立ち止まり、考えることが癖になった。

そりゃそうだ。
9.11テロの時、熱をもって戦争へと突き進む自分を私は見たのだから。
そんな自分が有り得ることを身をもって体感したのだから。



聞いたところによると
辺見は既に退院し、現在リハビリ中との事である。
私が知る限り、まだ発言は再開していない。

辺見が不在だったこの一年の間、
私は何度も「もし彼がいたら、この状況にどんな発言をしただろう」
と、幾度となく夢想した。

もし彼がいれば、
泥沼のイラク情勢、各地でのテロ多発、いよいよ迫ってきた改憲、
自民党大勝利、勢いを増す弱者切り捨て、貧富の格差の拡大、
人権の蹂躙、治安悪化によるセキュリティ社会の到来…。

そんな諸々の流れに対し、
どんな言葉で抗っただろう。

「ばかやろう、おまえ自身で闘え」
と一喝されそうだが…。


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2005年11月14日

レヴェラーズの入場

昨日買った本

・おかしいぞ!警察・検察・裁判所―市民社会の自由が危ない
(魚住 昭、斉藤 貴男、大谷 昭宏、三井 環)

・痛憤の現場を歩く(鎌田 慧)

いやぁ、我ながらプロ市民的、サヨク的なセレクトw

でもさ、

ビラ配っただけで逮捕・起訴されたり、

卒業式・入学式における日の丸・君が代の強制、
従わなかった教師は処分、
来賓で来ていた議員が立たない生徒に対して
「起立しろ!」とわめき散らす、

そんな世の中おかしいと思わん?

そういう考えが所謂「プロ市民」的、「サヨク」的だというなら、

もう喜んでプロ市民とでもサヨクとでも呼ばれてやりますよ!

ていうかさ、
卒業式・入学式に国旗・国歌がついてくるっていうのは
そもそもどういう思想な訳?

卒業・入学を機に改めて国家に忠誠を誓うこと?
それとも順調に成長していますよと国家に報告する儀式?

なんだろう。
そんな事をふと思った。

なんか文献とか探せばあるんだろうか。




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posted by キョー at 21:12 | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月23日

煙が目にしみる

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禁煙ファシズムと戦う/小野谷 敦、斎藤 貴男、栗原 裕一郎

私は喫煙者である。
禁煙しようと思ったのは数える程。
以前通っていた学校では、既に成人であったにも関わらず、
半ば強制的に(!)禁煙外来へ行かされた。
そこでは一言「あなたは病気だ」と言われた。
禁煙区域が増えるたび、
禁煙に成功した人が誇らしげな笑顔を浮かべるたびに、
私の中で
「絶対禁煙なんてするものか」
という気持は膨らむ。

実際、昨今の禁煙・分煙ムーブメントは、はっきりと異常である。
分煙、分煙と言うのならば、
なぜ首都圏の私鉄のホームにただの一つも喫煙コーナーがないのか。
分煙ならば、なにも撤去する必要はなく、
喫煙コーナーを作ればいいのである。
それが「分煙」であろう。

そして、煙草の煙には敏感なくせに、
排気ガスの只中を平気で歩く人たち。

酒の害には声をあげない人たち。

ストレスフルな社会の中で沈黙する人たち。

なぜに煙草ばかりが槍玉にあげられるのか。

それ程、健康が気になるのならば、
現在の生活スタイルを完全に捨てなければならない。

そして、本書でも示されている通り、
「副流煙の害」が実は誤りであるならば、
「禁煙・分煙幻想」は大きく崩れることになる。

煙草の件だけとっても、
世界は不寛容になっている事を実感せざるをえない。
スケープゴートを作り出して
それに全ての不幸の根源を背負わさせるような…。

もう、あの甘いメロディが流れることはないのかもしれない。






posted by キョー at 21:01 | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月10日

Talking Book

このカテゴリには、購入した本の感想などを、あ、簡単な感想などを
書きたいと思っております。

ちなみに、
昨日買った本
・「戦時下」のおたく/ササキバラ ゴウ
・禁煙ファシズムと戦う/小谷野 敦、斎藤 貴男、栗原 裕一郎

もう少しで読了しそうな本
・インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?/森 健

でも、全て書くわけではありません。
書けそうなやつをサラッとね。
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posted by キョー at 09:54 | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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